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| プロフィール |
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Author:watanabeGNH
渡部 博行(わたなべひろゆき) 結婚指輪・婚約指輪プロデューサー、株式会社GNH代表 1961年生まれ、 早稲田大学商学部卒業 ’84年住友金属鉱山入社 ’88年よりトレセンテへ出向しブライダルリングの開発、PR等に従事。 代表作は婚約指輪フローラ。 ’07年ニッセンへのM&Aを巡り住友商事と対立、トレセンテを離れる。同年、株式会社GNHを設立、消費者の立場に立った結婚指輪、婚約指輪を開発する。 運営サイト : MarriagedMarriade BestChoice婚約指輪 BlaCykel結婚指輪
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| ”生涯無料”ってあり得ないと思う |
全国で21版もあるゼクシィを眺めてみると、その時々で流行があります。 一冊の本(ひとつの商圏)の中での差別化競争なので、どこかが新しいことを始めると、数ヶ月後に他店が 追随するという繰り返しではありますが・・・。
さて、最近良く目にするようになったキーワードに、”生涯保障””生涯無料”というのがあります。 その店で購入した消費者は、結婚指輪や婚約指輪のサイズ直し、みがき直し等のサービスを生涯無料で 受けることが出来るという素晴らしい特典です。しかし、このサービスには消費者保護の観点から かなり問題があるのではないでしょうか。私、自らの反省を込めお話ししたいと思います。
私が、なぜ反省しているのか?それは、種を最初にまいたのが自分自身だと考えるからです。
私が前職のトレセンテ(当時は住友金属鉱山の子会社、現在はニッセン傘下)で、ブライダルリングの 開発を始めたのは約20年前ですが、当時の業界はそれはのんびりしたものでした。結婚指輪に関しては、 セイコー、シチズン、パイロットの大手3社の寡占状態だったし、ゼクシィも無かったからほとんど競争が なかった。消費者にしてみれば、今からでは信じられないくらい選択肢が狭かったのです。
その中で、異業種から参入した私は次々と新機軸を打ち出したわけですが、結果としてブライダルリング 業界に大きな影響を与えたのが”4つのこだわり”。差別化のポイントとして、デザイン、つくり、品質、 アフターサービスで新しいことを始めたわけです。今だったら、どこでもやっている当たり前のことですが 当時はこんなことすら画期的だったのです。
さて、問題なのはその中のアフターサービス。トレセンテで打ち出した内容は、ダイヤ落ち等の無償修理と、10年間で5回の磨き直しと、生まれたお子様へのベビースプーンプレゼントを主としたもの。その時点で、 可能と思われるサービスをてんこ盛りにしたのですが、この10年間を上回るサービスでPRしようと考えたら、生涯無料になっちゃったんでしょうね。それを全国チェーンのアイプリモ(ゼクシィ4月号では婚約指輪の磨き直しが生涯無料と記載)まで始めたので、競合する中小の店舗も対抗しちゃったようです。
でもね、このようなサービスを維持していくのは本当に大変なんですよ。それがわかっているのだろうか?
例えば、トレセンテが住友商事に売却される(2004年)時に、10年間のトータルコストを頭の中で計算したら(ベビースプーン代込みだけど)7千万円以上したはず。住友金属鉱山は住友商事にサービスの継続を 条件に売却したけど、会社の売買が繰り返されるうちに、これがうやむやになってしまう恐れはないのでしょうか。(トレセンテもアイプリモも過去4年間に2回売買されている)コスト負担は大きいですよ。
もっと基本的な問題は、結婚指輪、婚約指輪を購入したのが25歳の女性だとしたら平均余命は60年以上。60年後に販売した企業が存在しているだろうか?普通に考えればわかることですよね。また、何らかの事情でその指輪が購入者以外の所有になった場合はどうなるのだろうか?”生涯”が引き継がれるのか?このあたりの細かい取り決めが購入時に交わされているとも思えない。(販売側は購入者限定と主張するだろうけど) つまり、以前書いた赤福、白い恋人、再生紙偽装あたりと同じで、景品表示法にひっかかる可能性が高いんじゃないかと思う。だいたい、最後まできちんと責任を取ろうと考えたら、こんなサービスは怖くて出来るわけがない。
個人的には、このようなあり得ないサービスを掲載しているゼクシィにも怒りを覚えます。どう考えたって 読者のためにならない。
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| ティファニーが最初にブレイクした国内事情 |
村上春樹の新訳によって、”ティファニーで朝食を”が再評価されつつあります。 それを一番喜んでいるのは、間違いなくティファニージャパンでしょう。ここ数年は、続々と上陸する新進の ジュエリーブランドに押され、なかなか厳しかったようですから。
でも、20年ジュエリーに携わる者にとって、やはりティファニーというブランドは別格なのです。格別の愛着とかノスタルジーを感じてしまします。
この新訳の書評を読むと、最初の訳本が出た1960年代前半に、翻訳者がニューヨーク5番街のティファニーで”食堂はありますか”と尋ねたという逸話が登場します。今では笑い話かもしれませんが、当時の日本人で宝飾店のティファニーを知っている人は、ごくわずかだったはずです
私がジュエリーに関わるようになった、80年代後半バブルの時代、ジュエリーやダイヤモンドの大衆化が一気に進みました。それでも、その時代に存在した海外ブランドジュエリーはティファニーぐらいしかなかったのです。その当時、カルティエはカルチェと呼ばれており3連リングが有名でしたが、ブランドとしてきちんと管理されていませんでした。ブルガリは、まだほとんど無名でした。ティファニーだけは、三越と提携関係にあり、 三越内にインショップを構えていたのです。
ティファニーだけが別格であったのは、何といっても映画”ティファニーで朝食を”そして主演のオードリーへプバーンの影響が大きかった。小学生の私でも”ティファニー”の名前だけは知っていたくらい。その頃の オードリーへプバーンの人気は大変なもので、”若竹のような”という形容詞がつく女優って他にいますかね。 とにかく、日本人の深層心理にティファニーの名前は深く刻まれていたのです。
それが、90年前後(正確でなくてすいません)のクリスマス前に爆発しました。開店前の銀座三越の前に若い男の子(20歳代前半が中心)のひとだかりが出来ました。当時は百貨店側が、行列を並ばせるという発想も準備もなかったのですね。殺気立ったような切羽詰まったような雰囲気が印象的でした。
彼らのお目当ては、シルバーのオープンハートのペンダント。今は、23,000円程度で買えるようですが 当時は3万円以上しましたね。大学生くらいの男の子でもそこまでがんばるところが、バブル期を象徴しているようですが・・・。とにかく当時は、クリスマス時期にティファニーの青いバックが街にあふれていました。今、40歳代の女性の中には、ボーイフレンドからプレゼントされたティファニーコレクションを持っている人も少なくないでしょう。
ニュースになったのは、お目当てのオープンハートのペンダントが買えなかった男の子が、彼女に見せるために”売り切れ証明書”を発行して欲しいと、販売員に泣きついたという話し。この時代、”アッシー君、メッシー君”なんて言い方もあったぐらいだから、圧倒的に女性優位だったのです。
最後に、私が以前在籍していた住友金属鉱山内で伝わるティファニー伝説(実話)。 ほぼ同時期、ニューヨーク出張の際に、奥さんのおみやげにシルバージュエリーを買いに5番街のティファニー本店を訪れた、若手先輩社員と老齢の男性販売員の会話。
Discount please!
This is Tiffany.
言ってみたいなあ。
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| 風と去った婚約指輪(英国編) |
風船に婚約指輪を忍ばせた男性、風で指輪ごと失う
[ロンドン 14日 ロイター] 恋人にプロポーズしようとしたロンドン在住の男性(28)が、婚約指輪をヘリウムガスの入った風船の中に隠したところ、突風で風船が飛ばされ、指輪ごと失ってしまうという出来事があった。 男性は、14日付の地元紙に「空高く上っていくのをただ見ているしかなかった」とコメント。「大枚をはたいたのに、大間抜けだ。ガールフレンドにこてんぱんに批判されることも分かっていた」と語った。 予定では、女性にピンを渡して風船を割って指輪を見つけてもらい、プロポーズの言葉を伝えるはずだった。男性は「起こったことを話さざるを得ず、彼女はかんかんで、新しい指輪を買うまで口も利いてくれない」としている
16日の午後に配信されたこの記事。すぐにYahooのニュースに出た(17日に”婚約指輪”のYahoo検索数は通常の2倍以上ありました)し、17日のJ−WAVEの番組でも紹介されていました。いかにも、イギリスという雰囲気の小ネタです。
しかし、考えようによっては、この程度の事件が世界に配信されるのだから、婚約指輪への関心の強さは 日本だけではないのですね。いったいどんな婚約指輪だったのだろう。
婚約指輪を渡す際の演出、考えちゃいますね。 購入したお店の販売スタッフに協力してもらうのもひとつの手ですよ。
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| ”ティファニーで朝食を”村上春樹訳 |
 先月、村上春樹が”ティファニーで朝食を”の翻訳本を出版しました。今、どこの本屋でも平積みになっていると思います。
本屋でそれを見た私はびっくりしました。海外文学に疎い(翻訳本をまったく読まない)私は、”ティファニーで朝食を”は映画のオリジナルと思いこみ、ベストセラーが映画化されたものだとは知らなかったのです。 村上春樹ファンの私はさっそく購入し、読んでみました。
美しく、はかない物語でした。その点では、村上春樹本人が最も好きだと公言し、昨年翻訳した”グレート・ギャツビー”に通じるものがあるなあと思いました。
それはそれとして意外だったのが、タイトルとはうらはらにティファニーがほとんど出てこないこと。 主人公が朝食を食べたりしないんです。店舗を訪れるシーンもない。ジュエリーすら登場しなくて、小物として使われるのは、語り手である作家がクリスマスに主人公の女の子にプレゼントする”聖クリストフォロスの メダル”(どんなものだろう?)だけ。
それでも、小説の舞台である第二次世界大戦中のニューヨークで、ティファニーが”幸せ、成功”の象徴として輝いているのです。良く分からないけど、アメリカの上流社会とか社交界のアイコンなのでしょう。
村上春樹はあとがきで、この原作とオードリーへプバーン主演の映画とは、けっこう違った話しだと書いています。(私は映画を見ていないのでわかりませんが) 日本で、ティファニーはバブル期に一気にブレイクしました。その際に、この映画が果たした役割はとても大きかったんじゃないかな。
もう20年も前の話しですが、次回はバブル期のティファニー伝説。
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| 結婚指輪のホワイトゴールド化とメッキ問題 |
プラチナ価格が高騰し、多くのブランドが結婚指輪、婚約指輪の価格を値上げ。ダイヤの入らない、プラチナ地金だけの結婚指輪でも、ペアーで30万円を超えるものも出てきています。結婚指輪の平均単価は、10年前に10万円以下だったのですから、ものすごい変化です。メーカーの論理では、原料代が上がったのだからやむを得ない値上げということなのですが、世の中には妥当な相場というものもあります。プラチナよりも価格が手頃なゴールド(K18)が結婚指輪の素材として見直されるのも当然でしょう。
18金(K18)は75%の金を含んでいて、残り25%の金属の配合で色が変わります。一般的なイエロー ゴールドは銀と銅がほぼ半分。銅の比率を上げると赤味が増し、ピンクゴールドになります。ホワイトゴールドは、パラジウムという金属を7%以上含有させることにより、色を白くしたゴールドです。
ホワイトゴールドはまっ白ではないので、ロジウムという金属で表面をメッキします。メッキという言葉にはあまり良い印象がないので、ロジウムコーティングとかロジウム処理とか言い換えることが多いです。
ジュエリーの本場であるイタリアでは、ある意味、割り切っていて、イエローゴールドの上にロジウムメッキをして白く見せることも普通に行われています。金を75%含んでいることに変わりはないのだから、何の問題も無いだろうという考え方なのでしょう。
日本の場合、”メッキが剥がれる”というネガティブな表現のせいでしょうね。ホワイトゴールドのロジウム メッキに関しても”メッキが剥がれること”を心配される方が少なくありません。ホワイトゴールドの結婚指輪 を検討される場合のひとつの懸念材料かもしれませんね。
パリパリと剥がれるロジウムメッキ、過去に1度だけ見たことがあります。これはイタリアから輸入した18金のチェーンに国内でロジウムメッキされたもので、チェーンの表面の洗浄が不十分なのにメッキされたため、本体から剥離してしまったのです。これを見た時は、本当にびっくりして、鉱山会社の研究所に調査を依頼したくらいです。
もっとも、これは非常に珍しい例だと思います。一般的に問題となるのは、部分的に表面が摩耗して、ベースの真っ白でない18金が露出してしまうケースです。これも、かなり使い込まれたジュエリーの場合に限られますが、対応は簡単で、全体を軽く研磨してから、再度ロジウムメッキをすると新品同様にきれいになります。この処理は新品仕上げやリフレッシュ仕上げと呼ばれていて、費用もさほどかかりません。
でも、これが不可欠なこととも思いません。表面が摩耗するくらいの指輪ならば、全体に無数の小さな傷がつき、良い味を醸し出しているはずです。最初の真っ白でピカピカな状態ではないけれど、それが二人の結婚指輪の歴史だと思うのです。もちろん、ピカピカの指輪で気持ちを新たにするのも素敵ですけど。
と言う訳なので、ホワイトゴールドの結婚指輪もご心配なく検討されることをお勧めいたします。
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| 結婚指輪、値上げ情報 |
プラチナ地金の価格が急騰していることは、2月14日の記事でお知らせしましたが、その流れは 変わりません。2月14日に1グラム7,002円だったプラチナ価格は,本日(3月6日)7,588円まで 約8%上昇しています。
ちなみに、年間平均価格は2005年3,245円、2006年4,337円、2007年5,001円と、毎年上昇して きたのですが、2008年に入り上げ足を早め、2か月で2千円も急騰したのです。
結婚指輪はプラチナの塊みたいなものです。1本あたりの重量はデザインやサイズによって3−10グラム と幅がありますが、ペアーで8−10グラム前後が標準的と言えるでしょう。ここ数年のプラチナの値上げに 合せて、多くのブランドは少しずつ、結婚指輪の価格改定をしてきました。おそらく、各社とも プラチナ価格が5,000円程度を想定しての価格設定になっているはずです。
さすがに、プラチナ価格が7,500円まで50%も急騰したら、どこも値上げを検討せざるを得ません。 プラチナは国際相場商品なので、安く購入することは不可能で、確実に商品コストがアップ、 損益の悪化に直結するからです。
今週、スタッフが各ブランドの店舗に電話で聞き取り調査を実施しました。以下、その結果です。
ティファニー : 2月13日に3種のみ10%程度値上げ、他は未定。 カルティエ : 未定(価格改定は、本国から2週間前に連絡が来る) 4℃ : 未定(実施の場合、HPで2週間前にお知らせ) 田崎真珠 : 未定(実施の場合、HPで2か月前にお知らせ) スタージュエリー : 5月1日値上げ(エンゲージは4月1日)、1本2-3万円の値上げ。 ミキモト : 未定(実施の場合は5月以降) シライシ : 3月中旬値上げ、1本5万円程度か アイプリモ : 3月1日値上げ、1本5000−10000円。 俄 : 4月1日値上げ、20%程度か。 Marriaged Marriage: 4月1日値上げ、値上げ幅は検討中。
実施予定の有無、値上げ幅等、各社まちまちです。結婚指輪の売上が全体に占める割合で 対応が変わっているようです。シライシや俄が大幅な値上げになるのもそのためでしょう。
シライシの値上げ幅は無茶苦茶のようですが、試算してみると、
2,500円(プラチナ値上げ幅)×10グラム(ペア重量)=25,000円(コストアップ) 25,000円÷0.341(原価率)=87,977円 87,977円×1.05(消費税)=92,375円
10万円近く値上げしないと、原価率が悪化し、会社(シーマ)の損益が悪化することになるのです。 上場企業はつらいよです。
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