”開運!なんでも鑑定団”がご長寿番組になるくらい、日本人は鑑定というものが 大好きです。しかし、これから婚約指輪(エンゲージリング)を購入しようと、 一生懸命勉強している男性諸君には、 ”鑑定書(ダイヤモンドの4C)はあくまでも目安なのだから、それを神聖化 して、ダイヤモンドを選んではいけない”と申し上げたいと思います。
週刊文春(平成9年4月10日号)には、 “ココ山岡だけじゃない、ダイヤ「鑑定書」は紙クズ同然” というセンセーショナルな見出しの記事が掲載されました。 当時は、ココ山岡というチェーン店の悪徳商法が社会問題化していた時期で、 この会社の子会社の鑑定機関が甘い鑑定書を発行していたとされています。 (その後、現在でも最大手の鑑定機関のカラー鑑定が甘く、業界団体から除名 されるという騒動も勃発、何度も週刊文春で取り上げられました)
この記事、見出しは激しいですが、中身は極めて真っ当。 業界の重鎮の方々がコメントを述べていますが、一部を要約すると ・4Cを表示してある「鑑定書」はデータを表示した文書に過ぎず、価値を判断 するものではない。 ・欧米では2、3カラットのダイヤモンドにしか鑑定書はつけないが、日本では 0.2、0.3カラットの小さなものにもつける。(当時はこうだった) ・鑑定を自由競争にするのがおかしい。このままでは役所の指導で公的機関が 必要になってしまう。 ・ダイヤモンドを購入するには、信用出来る店を選び、自分の目で美しいと 感じたものを選ぶべき。 などなど。
おもしろいのは、この中のお二人は今年7月の毎日新聞にも登場されていて 13年前とほとんど同じことを述べられているのです。 つまり識者の方々が長年憂いていても、日本の宝飾業界は何も変わらない ということですね。きっと***鑑定機関の、鑑定が甘いの辛いのという 問題はこれからも発生するでしょうし、A鑑定機関はB鑑定機関よりも 鑑定が”ゆるやか”みたいな業界内暗黙知はなくならないでしょう。
10年ほど前、実験で大手鑑定機関2社に同じダイヤモンドの鑑定を 依頼したことがありますが、“予想通り”約30%で、クラりティーの 差が出ました。私は、鑑定書とはそういうものだと思っています。
だから、カラーの鑑定が“半ー1ランク”甘く鑑定されたことが 大新聞の1面トップを飾ったことがとても不思議だったし、 ”またか”と思ったわけです。
婚約指輪の販売では、ダイヤモンドを売っているのか、鑑定書を売っている のか、わからないような商売もずっと続いているのが現状です。 しかしながら、婚約指輪選びの際に、鑑定書は絶対的な存在ではなく、 あくまでも目安にしましょうという、私の考えも変わりません。
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